tmpでサウンドチェックに使用している主な音源を紹介致します。
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The
Best : Sadao Watanabe
夏、終わっちゃいましたね。毎年夏が終わると親しい友人が遠くへ帰ってしまった様な気がします。終わってしまった夏ですが、ナベサダさんのこのベスト・アルバムは夏がよく似合います。
デイブ・グルーシンやリトナー、エリック・ゲイル、マーカスにチャック・レイニー、ガットにハーヴィー・メイソンと豪華なメンバーがサポートしてナベサダ・ヒットメロディーを奏でてくれます。普段、洋モノしか聴かない人でもこのアルバムはいいですよ。でも夏終わっちゃいましたねえ・・ |
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BOB
DYLAN : OH MERCY
ボブ・ディラン先生のアルバム数あれど、わたくしはこのアルバムにはグッと持ってかれますね。このアルバムには1曲も世間で知られた曲はございません。が、しかし!何という引力でしょう・・この人の音楽そのものが何かしら人の心にメッセージを置いていくのです。決して郵便ポストにではなく、そっとドアの下の隙間に。 |
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BADEN
POWELL : three originals
バーデン・パウエルのガットギターが生み出す深く哀愁に満ちた曲の数々が納められた2枚組アルバム。秋から冬にかけてこのアルバムを聴きますと、わたくしは日本全国の市街地を除く平野や山間部や海辺を旅したくなってしまいます。しかも電車や車や飛行機を利用しての旅なんてとんでもない!って感じ。こう言うと「はあ?」とお思いでしょうね・・聴いてみたら解ります。
わたくしのイメージでは古びた駅の木製のベンチに座ると、魔法の絨毯の様にフワッとそのベンチが宙に浮くのです。そしてそのべンチに腰掛けたまま、秋から冬にかけての日本の地方各地をこのアルバムを聴きながら飛行して行くのです。きっと眼下に哀愁溢れる光景と共にいろんな香りが漂っていることでしょう。それをスケッチしながら旅を続けたいのです。そんな気持ちにさせる実に味わい深いアルバムであります。 |
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NEIL
YOUNG : ON THE BEACH
1974年にリリースされたニール・ヤングのアルバム。私にとりましてはニール・ヤングのアルバムで最も想いで深い作品ですが、待てど暮らせどちっともCD化されず、とっくに諦めていたら30年経ってDVD化!
「はあっ?DVD!」・・とにかく買わなくちゃ、と。このアルバムを最初に聴いたのは19才でした。大分県出身の親友の自宅に行っていた時でした。確か別府市内のいい感じの海沿いのカフェでした。
ニールの最新アルバムが出る頃だな〜と言う、その時に入ったその店でアルバム1枚丸ごと流していました。一発で気に入りましたね。静かに雨降る海岸を眺めながら聴いたこのアルバムは未だに私の中ではニールの傑作アルバムです。その店でいっしょにこのアルバムを聴いた、当時日本画家志望だった藤原純二郎は今も元気だろうか・・
記:2004 9/10 |
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Blue asia :HOTEL VIETNAM
久保田麻琴氏のプロジェクト「Blue asia]のHOTELシリーズの最新作。2003年11月完成。
割とご近所さんの久保田麻琴さんの自宅スタジオにお邪魔した時に完成間近のこのアルバムを聴かせて頂きその場で「これは日本人アーティスト製作アルバムの代表作には軽く入ってしまう作品」と即決判断したのを今でも覚えております。ヴェトナムに足を運び地元のアーティストや子供達まで交えて完成されたアジアそれもヴェトナムでしか生まれようのない独特のグルーブと空気感溢れる世界。
地元ミュージシャンの実力にも正直唖然。何よりもこのアルバムをまとめ上げた麻琴氏の音楽に対するスタンスにまずリスペクト。世界中で評価されても何ら不思議はない作品。素晴らしい! |
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NANCY SINATRA:The Hit
Years
かのフランク・シナトラの娘、ナンシー嬢。単なるポップスの枠からはみ出しちゃってる「何か」を感じさせる彼女の60'sのアルバム。個人的には「Love
eyes」が大好きな曲なのですが他にも魅力的な曲がたっぷり。何て言うか、ポップスなのに軽くないのはその時代における彼女と父上の存在感の成せる業なのでしょう。本物のポップス。 |
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ME'SHELL
NDEGEOCELLO:Peace Beyond Passion
最近では、ンデゲロチェロ姉さん のアルバムではなぜかこれをよく聴いてます。このエネルギー感がバランスして再生できればダイナミクスに優秀なSPであると、サウンドチェックに向いた音源て言うことも勿論あるのですが、作品としても好きですね。オルガンでビリー・プレストンも参加してます。 |
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QURULI:ANTENNA
最近ではだいぶメジャーなバンドになってしまって内心ちょっと残念な感じもする「くるり」の新作。 実は私、このバンドのアルバム全て所有してます。かの「はっぴーえんど」の世界観に通じるモノを彼らに感じるせいでしょうか?日本人にしか出来ない世界観や空気感があって好きですね。
外タレ・バンドのやってることのコピー・バンドにはまったく興味が湧きませんが「くるり」は数少ない私の好きな国産バンドです。勿論「はっぴーえんど」未だに大好きですね。当時、ミュージシャン連中の中には「日本語でロックだあ?ふっ・・」と小馬鹿にする傾向もあったのですが、私は外人サウンドべったりのスタイルの彼らを逆に「人のマネしか出来ない奴にオリジナル・スタイルに何も言う資格無し!」「そもそもコピーとはシロウトさんのすること。プロはオリジナリティが不可欠」と思ってましたね。
ん?それは今でも同じか・・。誰かに似たことしか出来ないならシロウトとして音楽を楽しみましょ!
記:2004 6/12 |
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SALENA JONES:My Love
1981年に東京のヴィクター・スタジオで録音された隠れた名盤。
サレナ・ジョーンズのバックはあの[Stuff」です。私は彼ら自身のアルバムよりもこのアルバムでの彼らの演奏の方が録音も良く好きです。日本にも彼らに強く影響を受けたバンドが存在しますが、このアルバムを聴くと、その影響の大きさが如実に判ってしまうアルバムです。 |
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ME'SHELL NDEGEOCELLO:Comfort
Woman
女性黒人ベーシスト、ミッシェル・ウンデゲオチェロの最近のアルバム。
この人の音楽性の高さはベーシストと言う枠を越えたアーティストとしての才能の成せる技だと思います。勿論、ベーシストとしても性別を越えたトップ・プレイヤーの一人です。女性ながら素晴らしいタッチ&トーンでグルーブしてます。90代に発表されたアルバム「Plantation
Lullabies」も秀作です。 |
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JOE PASS:VIRTUOSO
1973 LA録音。ナイト・アンド・デイなどのスタンダード・ナンバーをギブソン/175ただ1本で演奏したアルバムです。まるでピックギターの様なギターサウンドは175をアンプを通さず生マイク録りしたからです。ミスなく止めどなく流れ出るフレイジングにジョー・パスおじさんの力量が如実に現れています。ジョー・パスがあまり好きでないギター弾きの方にもこのアルバムのギタープレイはフレイジング面で大変参考になるでしょうね。でも、コピーし過ぎ、影響され過ぎにはくれぐれもご用心を! |
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CHIC:The Very
Best Of CHIC
私の大好きなバンドであるシックのベスト盤。おいしい曲がこの1枚にたっぷり詰まってます。
このバンドのリズム隊のファットなグルーブとそのサウンドには今でもしびれますね。ベースとキックの音なんて最近じゃめったに聴かれないズ太くて存在感のあるサウンドでゴキゲンです。
ベースは明らかにオクターブ・ピッチがズレズレの調整不良の音ですが、そんなことお構いなしでグイグイ引きずり込むグルーブ感は今でも魅力たっぷりですし、ベース・ライン聴いてると笑っちゃうくらいファンキーです。 |
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STANLEY CLARKE:Journey
to Love
スタンリー・クラークのベースにギターがジェフ・ベックとマクラフリン、更にチック・コリアにレニー・ホワイトが参加メンバーと言う強力さ。1975年発表当時、このアルバム聴いて本当にぶっとびました。
そつのない演奏とは両極にある、勢いがすごいクールなアルバム。
今あらためてtmpーSPで聞き直すと、いい演奏だなー、サウンドも録音も良かったんだ・・と、感心しきり。今思えば、昔は私も箱形SPで聴いてましたからこれほどの感動は味わえてなかったですね。
ちなみに、チャーはこのアルバムのベックをコピーしまくってたんだろうな〜と思います。今でもお奨めですよ。出来ればtmp−SPで聴いてみてくださいね。ほんとに魅力的な演奏とサウンドが楽しめます。 |
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WAYNE SHORTER:Native
Dancer
ウエイン・ショーターのアルバムではこれが1番好きかもしれません。アルバム全体が人生の賛歌の様にも思える躍動感とスケール感と哀愁に満ちています。充実した人生を送っている方には特にそう感じるのではないかな?と私は思っています。素敵な作品を残してくれてありがとうと、ウエインと参加メンバーに言いたい気持ちです。1975年の素晴らしい作品。 |
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ホワイトノイズ
俗に言う「ザー」というノイズですね。このノイズは音の全域に渡ってフラットに出てますから、この音をSPから流してピークやディップの存在を確認します。 |
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JERRY GONZALES FORT
APACHE BAND : PENSATVO
ピアノやホーンとパーカッション系のミックスバランスが良いので(演奏もgood)よく使います。音の定位と分離がいいSPでないとこの醍醐味は味わえません。 |
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GONZALO RUBALCABA
: SUITE 4Y20
録音もいいですし演奏も素晴らしい。大好きなアルバムのひとつでもあります。 |
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JAMES TAYLOR : OCTOBER ROAD
とてもいいアルバムです。1曲目をよくチェック時に流してます。 |
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PETER GABRIEL : SO
この人のアルバムは大昔の作品でも録音クオリティが非常に高いです。 |
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PRINCE : RAINBOW CHILDREN
このアルバムは打ち込みがいいですね〜マドンナも良い打ち込みが多いです。 |
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UNDERWORLD : A HUNDRED
DAYS OFF
打ち込み系のチェックに必ず使います。箱形SPではホントの彼等は楽しめません。 |
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BRIAN BROMBERG : WOOD
ウッドの響きが実によく録音されてます。ベース系のチェックには不可欠なアルバム。 |
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RICHIE BEIRACH TRIO
: NO BORDERS
各楽器のダイナミクスが感じられるアルバム。楽器の歪み感のチェックに使います。 |
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WAYNE SHORTER : alegria
最新のソロ。録音もいいですし、気に入っているアルバムでもあります。 |
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HOLST :THE PLANETS
有名な「惑星」ですね。この中の「JUPITER」はチェックに欠かせない1曲。その他、 マーラー、ドヴォルザークやチェイコフスキー、ラベル、etc
etc数多く使用し ます。実は全ジャンルを通じてダイナミクスや繊細さ、定位分離感など最もスピーカー の基本能力が要求されるのがクラッシックのフルオーケストラものの再生なんです。 |
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CHRIS BOTTI
2枚目のアルバムは気に入ってます。若いのに渋い曲ばかりです。 |
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PINK FLOYD
言わずと知れた彼らのアルバム群ですが、彼らのサウンドの奥行き や重厚感が再現出来ないスピーカーのなんと多いこと多いこと・・ |
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JOE SAMPLE
特に最近のものは透明感が高い録音が多いですね。いい素材です。 |
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Steely Dan
言わずと知れた彼等のサウンドで、欠かせないですね。往年のロック系はノイズを嫌って録音レベルが低く録音自体も悪く使えないものが多いのが残念です。でも古くても中にはウイッシュボーンアッシュなど楽器の録音のいいのもあります。 |
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LIMP BIZKIT
音のコシ、タイトさ、スピード感など彼らのアルバムは使えます。 |