〈News 2003 10/31〉
tmpの地元、横浜市に私の友人が8月にギターショップ「nivram/ニブラム」をオープン致しました。
店内はヴィンテージギターやウクレレ、その他レアーなモデルやAMPも並び、同じスペース内にはレストランカフェも併設され、私も連日お店のおいしいランチをいただきに参上致しております。
 なんと言ってもtmpから車で1分程しかかからないご近所さんです。そして、このあたたかい人柄のオーナー夫妻の為に、このマツシタはひと肌脱ぐ決意を致しました。今後、tmpのスピーカーや秘蔵tmpギター・ベースを順次特別展示する予定です。
 また私がセレクトしたメーカー製アコースティックギターにtmpチューンナップ(燻煙・ベストセッティング加工etc)を施したモデルも展示販売される予定でございます。
そんな訳で、tmpはスピーカーも作るはニブラムさんの応援するわと、まあ・・・お楽しみで!
 ちなみに、ニブラムさんの情報はHPにアクセスしてみてください。
http://www12.plala.or.jp/nivram/HTML
〈News 2003 8/29〉
tmpはスピーカー専門の開発ですので、既にお手持ちのオーディオ・アンプにSPを接続頂くか、新たにアンプ関係を御購入と言うことになりますが、tmpが今一番お薦めしているのがシャープの1Bitデジタル・オーディオ「Auvi」シリーズの中の「SD−SG11/定価:¥120.000」です。驚異的なサンプリング回数で信号をピックアップ(CDの128倍!)する為に原音に忠実な再現性が得られます。この1Bit・サンプリング自体がある種tmpの唱える55Hz理論に通じるものでして理想的な再現性を備えた優れものなのです。
「SD−SG11」にtmp−SPの組み合わせは大変魅力的な組み合わせですから、これからシステムを購入予定の方やオーディオ・アンプの買い換えをお考えの方にはお薦め致します。  tmp−Islands 広報部
〈News 2003 8/27〉
現在、小型リファレンス・モニター2機種を開発中でして、「LH−Monitor」「LH−Studio Monitor」と言う2機種です。
「LH−Monitor」は既に完成を致しておりまして、8センチ・フルレンジユニットに20万クラスのスピーカーに採用される小型高級ツイータの2Wayシステムで、ボトムは56Hzからトップは30KHzまで絶妙なバランスで再生可能な驚きの最新モデルです。試作品が完成後にtmpを訪れた方々全員が絶賛状態です。予定価格:1セット/¥88.000で9月より予約を受付致します。
「LH−Studio Monitor」は、ボトムは50Hzまで再生する14センチ・ウーファと40KHzまで再生可能なワイドレンジ・ツイータの2Wayで9月中には完成予定です。「LH−Monitor」のスケールアップ・モデルとお考え下さい。スタジオ録音時のクオリティで再生可能な強力なモデルです。
録音スタジオは勿論、ミュージシャンのホーム・スタジオにも最適ですし、音楽好きにはたまらないモデル。
価格は1セット/¥180.000予定。10月から受付を開始予定です。      tmp−Islands 広報部
〈ご参考まで 2003 7/22〉
既にステレオセットがあるからスピーカーをあらためて買う気が・・と言う声をよく耳にします。
「それはごもっとも!」と申したいところですが、それはスピーカーだけ換えても再生サウンドが従来と変わらないのであれば、の話です。実は再生サウンドに最も影響するのがSPなのです。およその目安でのお話ですが、全体のクオリティ・レベルの50%を決定してしまうとお考え下さい。あとの50%がアンプとCDプレイヤー、その他です。
 更に、一般に広く普及しているシステムコンポ・ステレオですと全体のコストの70〜80%程度はアンプ部(プリ部+パワー部)と音源再生部(CD・MD・カセットetc)が占めています。
例えば、セット価格5万円のシステムコンポですとスピーカー2本の価格は1万〜1万5千円程度のレベルだと言うことです。この価格帯のスピーカーは、かなり大ざっぱな再生音ですからスピーカーのせいで最終的にサウンド面で、かなり損をしていることになります。
 ですから、まずステレオのグレードアップはスピーカーからとお考え下さいませ。tmp−Islands 広報部
〈News 2003 7/9〉
ちょっとリッチでステレオアンプの買い換えを予定されている方へ:
marantz社から新発売のプリメインアンプ「PM-14SAver.2」定価¥230.000(税別)は当国王様の大推薦モデルでございます。あの国王ですら「バイトしてでも買いたいなあ、誰か献上してくれないかなあ〜」と申されておいでです。一般庶民のホーム・オーディオで、「あれ以上のクオリティーは必要なかろー」ともおっしゃっておりました。
tmp独自の木材乾燥技術である燻煙(くんえん)処理について簡単に説明をさせていただきます。
従来の天然乾燥及び強制乾燥では含水率を15%以下に落とすことは不可能です。仮に一旦15%以下に落としても必ず15%以上の数値に戻ってしまいます。この結果、木材が形状加工後に外気の影響を受けやすい状態が長年続きます。また、どんなに乾燥させても元々の材の個体強度は基本的には大きくは変わりません。

 しかし、その木材を燻煙処理(あくまでも適切な処理が前提)しますと確実に内部含水率は低下し、反面、材の強度は平均値で20〜30%ほど増加致します。この数値は神奈川工業試験場にて同じ材を分割し片方だけを燻煙処理し未処理の方との強度比較試験結果で得られたデータです。

 その効果を生む大きな理由は木材内部に毛細血管のように張り巡らされたセルロース成分が煙で燻(いぶ)され硬化する事で木材自体の強度が上がる為だと思われます。従来の乾燥処理ではこの効果を得ることは絶対に不可能なのです。
この燻煙効果は既に完成品である楽器にも確実に現れます。これまでtmpにはプロミュージシャンの楽器が数多く持ち込まれてきましたが、例えば、半世紀近く昔に製作された俗に言うオールド楽器は湿度の高いアジア圏の日本に持ち込まれますと元々カラッとしていたサウンドも音抜けは低下し、トーンもウエット・トーンに変化してしまいます。その楽器をtmp特製の燻煙庫に入れ数十時間特定の材の煙で燻しますと終了から数時間後にはカラッとしたトーンが蘇り音抜けも処理前の比ではありません。そしてその後、その楽器は湿気の影響を受けにくくなり強度も向上する為、楽器のコンディションが非常に安定します。

 今回のCustom tune-up Guitarはtmpが選出したメーカー製アコースティックギター数種に楽器本体の鳴りをフルに引き出す為のチューンナップ加工と燻煙処理を施して完成させたシリーズです。

 主な本体のチューンナップはナット加工/サドル加工/ブリッジ台座部加工などで、特にネック仕込み部の微妙な個体差に合わせてブリッジ台座厚を変更してテンションをバランスポイントにフィックスさせ、音の定位を向上させます。これはプロミュージシャンの楽器に施している作業と同じものです。そしてそれが済んだところでパーツを取り外し燻煙処理を行います。

 その結果、塗膜に覆われた完成品であっても、ペグの取り付け穴の断面からヘッド内部へ、ネック内部のトラスロッド穴からネック内部に、サウンドホールからボディ内側の未塗装面にと煙が浸透し結果的に楽器全体にその効果が定着していきます。長時間煙に覆われた木材内部は真空に近い状態になる為、水分が抜けて煙が木材の内部にまで浸透して行くのです。そして上記のような燻煙処理ならではの素晴らしい効果が得られます。
製造技術が向上した近年の楽器達は10万円以下の製品であっても素養のよいモノが見受けられます。tmpのCustom tune-up を施したそれらのギター達は20万クラスのモデルに全くひけを取らないレベルの鳴りを示します。ベースになる楽器によりプライスは様々ですが、量産品ベースのモデルが6万から13万程度、ハンドメイド品ベースの上級機種であっても30万程です。お問い合わせは直接tmpか若しくはニブラムさん(045-944-1261/毎週・火曜定休)にご遠慮無くどーぞ!
  デーヤモンドヘッドに写真&スペック紹介があります。
Sound Check
tmpでサウンドチェックに使用している主な音源を紹介致します。
The Best : Sadao Watanabe
夏、終わっちゃいましたね。毎年夏が終わると親しい友人が遠くへ帰ってしまった様な気がします。終わってしまった夏ですが、ナベサダさんのこのベスト・アルバムは夏がよく似合います。
 デイブ・グルーシンやリトナー、エリック・ゲイル、マーカスにチャック・レイニー、ガットにハーヴィー・メイソンと豪華なメンバーがサポートしてナベサダ・ヒットメロディーを奏でてくれます。普段、洋モノしか聴かない人でもこのアルバムはいいですよ。でも夏終わっちゃいましたねえ・・
BOB DYLAN : OH MERCY
ボブ・ディラン先生のアルバム数あれど、わたくしはこのアルバムにはグッと持ってかれますね。このアルバムには1曲も世間で知られた曲はございません。が、しかし!何という引力でしょう・・この人の音楽そのものが何かしら人の心にメッセージを置いていくのです。決して郵便ポストにではなく、そっとドアの下の隙間に。
 
BADEN POWELL : three originals
バーデン・パウエルのガットギターが生み出す深く哀愁に満ちた曲の数々が納められた2枚組アルバム。秋から冬にかけてこのアルバムを聴きますと、わたくしは日本全国の市街地を除く平野や山間部や海辺を旅したくなってしまいます。しかも電車や車や飛行機を利用しての旅なんてとんでもない!って感じ。こう言うと「はあ?」とお思いでしょうね・・聴いてみたら解ります。
わたくしのイメージでは古びた駅の木製のベンチに座ると、魔法の絨毯の様にフワッとそのベンチが宙に浮くのです。そしてそのべンチに腰掛けたまま、秋から冬にかけての日本の地方各地をこのアルバムを聴きながら飛行して行くのです。きっと眼下に哀愁溢れる光景と共にいろんな香りが漂っていることでしょう。それをスケッチしながら旅を続けたいのです。そんな気持ちにさせる実に味わい深いアルバムであります。
NEIL YOUNG : ON THE BEACH
1974年にリリースされたニール・ヤングのアルバム。私にとりましてはニール・ヤングのアルバムで最も想いで深い作品ですが、待てど暮らせどちっともCD化されず、とっくに諦めていたら30年経ってDVD化!
「はあっ?DVD!」・・とにかく買わなくちゃ、と。このアルバムを最初に聴いたのは19才でした。大分県出身の親友の自宅に行っていた時でした。確か別府市内のいい感じの海沿いのカフェでした。
ニールの最新アルバムが出る頃だな〜と言う、その時に入ったその店でアルバム1枚丸ごと流していました。一発で気に入りましたね。静かに雨降る海岸を眺めながら聴いたこのアルバムは未だに私の中ではニールの傑作アルバムです。その店でいっしょにこのアルバムを聴いた、当時日本画家志望だった藤原純二郎は今も元気だろうか・・
記:2004 9/10
Blue asia :HOTEL VIETNAM
久保田麻琴氏のプロジェクト「Blue asia]のHOTELシリーズの最新作。2003年11月完成。
割とご近所さんの久保田麻琴さんの自宅スタジオにお邪魔した時に完成間近のこのアルバムを聴かせて頂きその場で「これは日本人アーティスト製作アルバムの代表作には軽く入ってしまう作品」と即決判断したのを今でも覚えております。ヴェトナムに足を運び地元のアーティストや子供達まで交えて完成されたアジアそれもヴェトナムでしか生まれようのない独特のグルーブと空気感溢れる世界。
地元ミュージシャンの実力にも正直唖然。何よりもこのアルバムをまとめ上げた麻琴氏の音楽に対するスタンスにまずリスペクト。世界中で評価されても何ら不思議はない作品。素晴らしい!
NANCY SINATRA:The Hit Years
かのフランク・シナトラの娘、ナンシー嬢。単なるポップスの枠からはみ出しちゃってる「何か」を感じさせる彼女の60'sのアルバム。個人的には「Love eyes」が大好きな曲なのですが他にも魅力的な曲がたっぷり。何て言うか、ポップスなのに軽くないのはその時代における彼女と父上の存在感の成せる業なのでしょう。本物のポップス。
 
ME'SHELL NDEGEOCELLO:Peace Beyond Passion
最近では、ンデゲロチェロ姉さん のアルバムではなぜかこれをよく聴いてます。このエネルギー感がバランスして再生できればダイナミクスに優秀なSPであると、サウンドチェックに向いた音源て言うことも勿論あるのですが、作品としても好きですね。オルガンでビリー・プレストンも参加してます。 
QURULI:ANTENNA
最近ではだいぶメジャーなバンドになってしまって内心ちょっと残念な感じもする「くるり」の新作。 実は私、このバンドのアルバム全て所有してます。かの「はっぴーえんど」の世界観に通じるモノを彼らに感じるせいでしょうか?日本人にしか出来ない世界観や空気感があって好きですね。
外タレ・バンドのやってることのコピー・バンドにはまったく興味が湧きませんが「くるり」は数少ない私の好きな国産バンドです。勿論「はっぴーえんど」未だに大好きですね。当時、ミュージシャン連中の中には「日本語でロックだあ?ふっ・・」と小馬鹿にする傾向もあったのですが、私は外人サウンドべったりのスタイルの彼らを逆に「人のマネしか出来ない奴にオリジナル・スタイルに何も言う資格無し!」「そもそもコピーとはシロウトさんのすること。プロはオリジナリティが不可欠」と思ってましたね。 
ん?それは今でも同じか・・。誰かに似たことしか出来ないならシロウトとして音楽を楽しみましょ!
記:2004 6/12
SALENA JONES:My Love
1981年に東京のヴィクター・スタジオで録音された隠れた名盤。
サレナ・ジョーンズのバックはあの[Stuff」です。私は彼ら自身のアルバムよりもこのアルバムでの彼らの演奏の方が録音も良く好きです。日本にも彼らに強く影響を受けたバンドが存在しますが、このアルバムを聴くと、その影響の大きさが如実に判ってしまうアルバムです。
ME'SHELL NDEGEOCELLO:Comfort Woman
女性黒人ベーシスト、ミッシェル・ウンデゲオチェロの最近のアルバム。
この人の音楽性の高さはベーシストと言う枠を越えたアーティストとしての才能の成せる技だと思います。勿論、ベーシストとしても性別を越えたトップ・プレイヤーの一人です。女性ながら素晴らしいタッチ&トーンでグルーブしてます。90代に発表されたアルバム「Plantation Lullabies」も秀作です。
 
JOE PASS:VIRTUOSO
1973 LA録音。ナイト・アンド・デイなどのスタンダード・ナンバーをギブソン/175ただ1本で演奏したアルバムです。まるでピックギターの様なギターサウンドは175をアンプを通さず生マイク録りしたからです。ミスなく止めどなく流れ出るフレイジングにジョー・パスおじさんの力量が如実に現れています。ジョー・パスがあまり好きでないギター弾きの方にもこのアルバムのギタープレイはフレイジング面で大変参考になるでしょうね。でも、コピーし過ぎ、影響され過ぎにはくれぐれもご用心を! 
CHIC:The Very Best Of CHIC
私の大好きなバンドであるシックのベスト盤。おいしい曲がこの1枚にたっぷり詰まってます。
このバンドのリズム隊のファットなグルーブとそのサウンドには今でもしびれますね。ベースとキックの音なんて最近じゃめったに聴かれないズ太くて存在感のあるサウンドでゴキゲンです。
ベースは明らかにオクターブ・ピッチがズレズレの調整不良の音ですが、そんなことお構いなしでグイグイ引きずり込むグルーブ感は今でも魅力たっぷりですし、ベース・ライン聴いてると笑っちゃうくらいファンキーです。
STANLEY CLARKE:Journey to Love
スタンリー・クラークのベースにギターがジェフ・ベックとマクラフリン、更にチック・コリアにレニー・ホワイトが参加メンバーと言う強力さ。1975年発表当時、このアルバム聴いて本当にぶっとびました。
そつのない演奏とは両極にある、勢いがすごいクールなアルバム。
今あらためてtmpーSPで聞き直すと、いい演奏だなー、サウンドも録音も良かったんだ・・と、感心しきり。今思えば、昔は私も箱形SPで聴いてましたからこれほどの感動は味わえてなかったですね。 
ちなみに、チャーはこのアルバムのベックをコピーしまくってたんだろうな〜と思います。今でもお奨めですよ。出来ればtmp−SPで聴いてみてくださいね。ほんとに魅力的な演奏とサウンドが楽しめます。
WAYNE SHORTER:Native Dancer
ウエイン・ショーターのアルバムではこれが1番好きかもしれません。アルバム全体が人生の賛歌の様にも思える躍動感とスケール感と哀愁に満ちています。充実した人生を送っている方には特にそう感じるのではないかな?と私は思っています。素敵な作品を残してくれてありがとうと、ウエインと参加メンバーに言いたい気持ちです。1975年の素晴らしい作品。
ホワイトノイズ
俗に言う「ザー」というノイズですね。このノイズは音の全域に渡ってフラットに出てますから、この音をSPから流してピークやディップの存在を確認します。
 
JERRY GONZALES FORT APACHE BAND : PENSATVO
ピアノやホーンとパーカッション系のミックスバランスが良いので(演奏もgood)よく使います。音の定位と分離がいいSPでないとこの醍醐味は味わえません。
GONZALO RUBALCABA : SUITE 4Y20
録音もいいですし演奏も素晴らしい。大好きなアルバムのひとつでもあります。
JAMES TAYLOR : OCTOBER ROAD
とてもいいアルバムです。1曲目をよくチェック時に流してます。
PETER GABRIEL : SO
この人のアルバムは大昔の作品でも録音クオリティが非常に高いです。
PRINCE : RAINBOW CHILDREN
このアルバムは打ち込みがいいですね〜マドンナも良い打ち込みが多いです。
UNDERWORLD : A HUNDRED DAYS OFF
打ち込み系のチェックに必ず使います。箱形SPではホントの彼等は楽しめません。
BRIAN BROMBERG : WOOD
ウッドの響きが実によく録音されてます。ベース系のチェックには不可欠なアルバム。
RICHIE BEIRACH TRIO : NO BORDERS
各楽器のダイナミクスが感じられるアルバム。楽器の歪み感のチェックに使います。
WAYNE SHORTER : alegria
最新のソロ。録音もいいですし、気に入っているアルバムでもあります。
HOLST :THE PLANETS
有名な「惑星」ですね。この中の「JUPITER」はチェックに欠かせない1曲。その他、 マーラー、ドヴォルザークやチェイコフスキー、ラベル、etc etc数多く使用し ます。実は全ジャンルを通じてダイナミクスや繊細さ、定位分離感など最もスピーカー の基本能力が要求されるのがクラッシックのフルオーケストラものの再生なんです。
CHRIS BOTTI
2枚目のアルバムは気に入ってます。若いのに渋い曲ばかりです。
PINK FLOYD
言わずと知れた彼らのアルバム群ですが、彼らのサウンドの奥行き や重厚感が再現出来ないスピーカーのなんと多いこと多いこと・・
JOE SAMPLE
特に最近のものは透明感が高い録音が多いですね。いい素材です。
Steely Dan
言わずと知れた彼等のサウンドで、欠かせないですね。往年のロック系はノイズを嫌って録音レベルが低く録音自体も悪く使えないものが多いのが残念です。でも古くても中にはウイッシュボーンアッシュなど楽器の録音のいいのもあります。
LIMP BIZKIT
音のコシ、タイトさ、スピード感など彼らのアルバムは使えます。
Bill Evans Trio:Portreit in Jazz
ジャズの世界では名盤と言われるこのアルバムですが、実は録音時の問題で、かすかにマイク・ハウリングを起こしっぱなしで録音されています。たぶん昔のモニター・スピーカーではここまで再生できていなかったのかも知れません。tmpーSPで聴くと明らかにハウリングを起こしていることが聴いてとれます。でもいい演奏ですから「ハウリングがどーした!」と思わせてくれます。
AEROSMITH:GET A GRIP
往々にして昔ながらのハードロック系の録音は各パート録りと、そのミキシングバランスが「もっと、うまくまとめられなかったの?」と首を傾げてしまうモノが結構多いのですが、このアルバムは彼等のワイルドさや、ダイナミクスもうまくまとめられている方だと感じます。
 
CARPENTERS:22HITS
ポップスの王道を極めたカーペンターズのアルバムの内容は相当ハイレベルなものです。二人の才能の素晴らしさのみならず、レコーディング・ミュージシャンの確かな技量と演奏センス、そしてミキシングもそれにバランスして実にみごとなものです。日本のアーティストやエンジニアも彼等の作品から学ぶことはまだまだ沢山あると思います。 実際、tmpの工房を訪れるミュージシャンやエンジニアの方々にあらためて彼等のサウンドをtmp−SPで聴かせると、その音楽的なレベルの高さに「もう一度聴き直してみます」と言うことになりますね。 
Workshy:Mood
センスのいい彼等のアルバムの中で完成度が一番高い1枚です。打ち込み録音にもセンスの良さが現れています。ローレンジも結構下まで出ているのでレンジ感のチェックにも使います。
Keith Jarrett : The Melody At Night, With You
彼のソロアルバムの中で私が最も気に入ってる1枚。録音は良いとはとても言えませんが、ソロでピアノを演奏するということが何たるかを示すような味わい深い演奏をじっくり堪能できるアルバムです。目に前で語りかけてくる彼のピアノの響き、そこに漂う空気感が再現できていればSPとしては合格です。
EDDIE HIGGINS TRIO:Dear Old Stockholm
録音も良いですし、演奏も高度に熟練されながら、どこかサラッと聴かせるところに演奏家の力量と言うか懐の深さを感じます。このアルバムを聴くと、うまいコーヒーが飲みたくなります。
Kenny Burrell Grover Washigton Jr. :Togethering
ケニー・バレルのアルバムの中でバンド演奏ものではこれが一番好きですね。グローバー・ワシントンJrやロン・カーター、そしてジャック・ディジョネットもメンバーそれぞれの良さが出ているアルバムだと思います。ダイナミクスがあって録音も良いのでSPチェックにも度々登場していただいてます。
SANTANA:Shaman
自在に歌いあげるギターサウンドはさすがとしか言いようがありません。彼だとすぐ判ってしまう独自なトーンと変幻自在な歌い回しに太刀打ちできるのは、たぶんジェフ・ベックくらいしかいないんじゃないでしょうか。このアルバムでは4曲目・7曲目がチェックに欠かせない曲です。
Steely Dan:everything must go
前回の彼等のアルバムは「ピンッ」と来るモノがなくて寂しかったのですが、今回はやってくれました。「せ〜の!」の1発録りで完成させたと言われるこのアルバムですが、プレイヤーの力量がシンプルな演奏の中にたっぷり堪能できます。各プレイヤーの音の長さや強弱感の正確さは「これが1発録りなの?」って思うくらいのレベルで演奏されています。 例えば、ベースのミュートプレイやドラムスの安定感たるや、コンプやリミッター処理せずにここまでやれるプレイヤーがいったいどれ程存在するだろう・・と思わせます。本当に1発録りでの生録であるなら、この安定したグルーブ感とキープ力はただ者じゃないです。
Jeff Beck :JEFF
発売されたばかりの新作ですが、60近いオッサンの演奏とは到底信じがたい世界です。まるで「大気圏外」でプレイしたんじゃないかと思うようなスペース感溢れるフルドライブサウンドです。特にこの手のサウンドは昔ながらの木製の箱形スピーカーで聴くと音が分離せずにグシャグシャに聞こえてしまいますから、もったいないです。その意味で客観的に言っても、tmp−SPで聴くことをお薦めします。怒濤のようなサウンドの中で彼が何をやっているのかが聴き取れると、やっぱりこの人はスゴイなあ〜と思いますね。どう考えてもただ者じゃあありません。
MILES DAVIS : IN A SILENT WAY
このアルバムでマイルスのバックを固めているのは、その後のウェザー・リポートのメンバーです。心象風景描写的なアプローチが独特の余韻を残すこのアルバムを淡々と加工作業をしているときなどによく聴いています。マイルスの作るバンドからは多くの才能あるミュージシャンが巣立っていますね。。
JOE BECK : Beck
1975年に発表されて以来、なぜか私はこのアルバムをず〜っと聴き続けています。日本では殆ど評価されなかった様ですが、荒削りな演奏ながら根底に流れるスピリットを感じて私はとても好きです。録音自体は良くはありませんのでSPのチェックには不向きなのですが、私の愛聴盤です。
 
THE PRETENDERS : GREATEST HITS
プリテンダース・・なぜか好きなんですねえ。録音も彼らのサウンドにぴったりのダイナミクスに優れたグッドミキシング・サウンドです。日本のバンドで言うなら、サザンのアルバムがこのミキシングバランスとサウンドクオリティで聴けたらいいのに・・と思います。セレクトされた曲の中にボブ・ディラン先生の「FOREVER YOUNG」があり、とてもいい感じです。この曲の詩には生暖かい血流の様な生命感を感じます。 
ギャビー・パヒヌイ&ハワイアンバンド
伝説のハワイアン、ギャビーのサウンドに出会ったのは1980年頃にギターのメンテナンスでお付き合いがあったギタリストの石間秀樹氏(伝説のロックバンド、フラワー・トラベリン・バンドのギタリスト)から「まっちゃん、コレきっと気に入ると思うよ!」と言ってギャビーのLPをプレゼントして戴いたのが最初でした。石間氏の言葉通り、それ以来すっかり気に入ってしまい四半世紀経った今でも聴いてますね。私にとって本物のハワイアン・バンドサウンドと言えば、ギャビー・パヒヌイであり、本物のサーフボードと言え ば「DICK BREWER」です。
嶋田通世:琴
このコーナーで初の日本人アーティストの作品紹介です。
私が「嶋田のお母さん」と慕って止まない琴の名手、嶋田通世さんの自主制作ファーストCD。
かの「春の海」で有名な巨匠「宮城道雄」にも目をかけられた実力派の嶋田のお母さんのライブ録音です。
録音はいいとは言い難いのですが、伝統的な楽器の正統派の演奏家の奥深い世界が堪能出来ます。
日本人が作った音楽であってもスタイルは西洋音楽、それが主流の古今ですが、では彼らの音楽が世界で通用するかとなると・・かなり難しいのが現実。しかし、お年を召されても嶋田のお母さんが本物の正統派、琴奏者であることは間違いありません(実は先日もお会いして喫茶店で数時間も楽しく話し込みました)
その演奏を聴いていると、それこそ世界に通用する日本のアーティストの姿がそこに存在しています。
日本人の血という感性が作り上げた「和」の世界をたまにはお聴きになられてはいかがでしょうか?
嶋田通世のCD:琴(¥2.000+郵送費)はFaxで申し込み代金を振り込めば郵送してくださるそうです。
Fax先:045-847-0878 tmpマツシタのホームページで知りました、と書き加えてお申し込み下さい。
Toots Thieleman:The Brasil Project
ハーモニカのトゥーツおじさんのリーダーアルバム。ブライアン・ブロンバーグがベースを弾いていたりリー・リトナーやカストロ・ネメス、ルイス・ボンファがギター、デイブ・グルーシンがピアノetc.etc哀愁漂う世界を実力派ミュージシャンが控えめに、しかし、じっ〜くり聴かせてくれます。このメンバーのサポートでより一層、トゥーツおじさんのハーモニカが冴えてます。このアルバムのようなライブなら行ってもいいなあ〜、と思います。
Eddie Higgins Trio:Haunted Heart
私の大好きなジャズトリオのエディー・ヒギンズ・トリオです。この人のアルバムにはハズレがないみたいですね。このアルバムも素晴らしい演奏です。たぶん、日本人のジャズ・ミュージシャン数あれど、もっとも真似できない味わいと洗練されたスマートさがそこにあります。逆に日本人のプレイヤーにはもっともっと日本を感じさせてくれる演奏を聴かせて欲しいと切に願うものであります。世界の人が聴きたいと思うのもきっと日本独自の情緒溢れるサウンドなんだと思います。
そしてこの素晴らしい演奏を、ほんとうに皆さんにも55Hz電源とtmpーSPで一度お聴かせしたいです。通常電源と従来型のSPでは絶対に味わうことの出来ないの立体的なバランス・サウンドの世界です。先日、tmpにおいで下さった年輩の音楽ファンの方にもtmp−SPと55Hz電源でこのアルバムをお聴きいただきましたが「いい、ほんとうにいい音ですねー」と何度も何度も頷いていらっしゃいました。
Wayne Shorter:Speak No Evil
渋〜いアルバムを紹介致します。ウェインのサックスにフレディー・ハバードのペット、ハービー・ハンコックのピアノ、ロン・カーターのベース、エルビンのドラムス・・このメンバーならどんな音か想像がつきそうな感じですが、まさにそんな感じの音楽です。 1964年に録音された完全にブラックなディープ・ジャズサウンド。夜中の燻煙(くんえん)作業(2〜3時間おきに燻煙庫の状態チェックしながら10〜30時間かけて行うtmpならではの乾燥処理作業)の時間待ち時によく聴いています。桜やブナ材の煙で燻(いぶ)された木材や楽器本体はその間にじっくり理想的な乾燥状態にと変化して行くわけです。
 しかし、この作業、体力がいつまで持つことやら・・まあ、燻煙し終わった楽器の音を聴いたら、キツいけど仕方ないな、と自ら納得してしまうその響き。 音楽も楽器もスピーカーも熟成が肝心な様です。
MADONNA:Remixed & Revisited
マドンナとミッシー・エリオットとのコラボ曲が聴けるんで早速新譜を入手してしまいました。色物扱いされがちなマドンナですが、僕は才能豊かな素晴らしいアーティストだと思っています。曲ごとに融合させたダンスでショウアップされたステージも彼女から始まったと言っても過言ではないでしょう。ミッシーの流れるようなナチュラルなラップも流石です。誰かの影響を強く受けてスタイルを真似たものと、他に大きな影響を与える音楽を自らのスタイルとして生み出しているアーティストとの差は大きいと感じます。
NUNO BETTENCOURT:Best of Nuno
解散したエクストリームのギタリスト、ヌーノのベストアルバムです。今回アルバム中にリミックスされた曲が何曲も入っているのですが、それらの曲が実はtmpのギターで演奏されたリミックス曲なんですよ、と、あるプロデューサーの方がわざわざ連絡を下さったので入手してみました。聴いてみますと確かにそれらの曲のギターサウンドの音抜けやコードバランスの良さは他曲とは秀でている様です。ヌーノ自身、ギターメーカーのエンドースを受けているはずですが、tmpギターを非常に高く評価してくれたそうで、このアルバムはtmpギターを初めて弾いて気に入ってしまった彼が予定を変更してギターパートをtmpギターに差し替えてアルバムを完成させたそうです。バラしてごめんね。!そしてサンキュー!ヌーノ。
J&B:The time 4 real
国内アーティストでも最近いい味出しているバンドがありますよ。梶原 順、浅野ブッチャー祥之、松原秀樹、沼澤 尚、各氏から成る 「J&B」の最新アルバムです。このバンドではやりたいことをやってます!と各自が主張しているような音に迷いの見られない内容のアルバムに仕上がっていると思います。彼ら自身が演奏を楽しんでいることが伝わってきますね。
LEE OSKER:Those Sunny Days
リーおじさんの渋〜いリラックスしたアルバムです。じっくり聴き込むと言うより、ソファーに座りながらも聴き流す感じで聴いた方がアーティスト側の演奏スタンスに合うかも知れません。それは選曲にも現れていると思います。リーおじさんのハーモニカをサポートするのはフランク・ギャンバレのギターやパティトゥッチのベース、アレックス・アクーニャのパーカッションなどで、聴き慣れたナンバーがみごとにリーおじさん色に染まっています。